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肩こり・腰痛予防の新常識! トレーナーが「背骨・胸郭・股関節」を鍛える理由
背骨、胸郭、股関節の機能不全が凝り、張りを招く。3大部位を動かし、鍛えて不調知らずのカラダに!
なぜ「背骨・胸郭・股関節」なのか。
肩こりや腰痛にはさまざまな原因があるけれど、カラダの特定部位がちゃんと機能しないために肩や腰に負荷がかかってしまうケースが多い。
「その主な部位は背骨と胸郭、股関節、そしてその周囲の筋肉です」と、トレーナーの菅原順二さんは言う。
「例えばボールを投げたり、少し離れた場所にあるものを取るときなど、しっかり胸郭が開閉して肩甲骨が稼働すれば、腕や肩関節は必要最小限の動きで済み、肩の負担は減ります」

「また股関節も同じで、股関節や周囲の筋肉が凝り固まってうまく働かないと、膝や腰への負荷が大きくなり、それが骨盤の歪みや腰痛につながってしまう。
背骨もしなやかな動きが失われると、本来、背骨でコントロールされるべき負荷が肩まわりや骨盤、腰に集中してしまいます」
「背骨・胸郭・股関節」を、どう鍛えるか。
逆に、この3部位が本来の正しい働きをすれば肩こりも腰痛も起こりにくくなる。菅原さんはそのためのエクササイズを提案してくれた。
「現代人の生活は長時間同じ姿勢になりやすいですから、とにかく背骨と胸郭、股関節を意識的に動かしてあげることが大切。
エクササイズを習慣化することで常にスムーズに動くようになるので肩こりや腰痛の予防になりますし、続けているとカラダ全体の動きも良くなってくるはずです。カラダの中心をなす部位ですから、必然的に体幹や付随する筋肉も鍛えられます」
既に肩こりや腰痛を抱えている場合でも無理のない範囲で行ってOK。カラダの肝となる3つの部位。動かした先には新しい世界が待っている。
3つの重要部位エクササイズの鉄則
- 最初は必ず寝姿勢から。週2~3回行い動きを覚えるべし。
- 週ごとに、寝姿勢四つ這い座位立位の順で。
- 1回1姿勢、全種目通しで行うべし。
- 4つの姿勢を習得した後はどの姿勢を選んでも可とする。
- 従来の筋トレとは別に取り組むべし。
1週目は、寝姿勢から。この記事で紹介しているエクササイズを週2~3回行う。

翌週は四つ這い、翌週は座位、立位と基本姿勢を変えて、それぞれ紹介していくメニューを通しで行う。
5週目以降はどの姿勢でもOKだが、週2回以上のペースを守ろう。3つの部位を常日頃から動かしてこそ、肩こりと腰痛の予防につながる。
取材・文/黒田創 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 イラストレーション/野村憲司(トキア企画) 取材協力/菅原順二(arancia)