ストック食材でできる朝食レシピ16。カラダにスイッチを入れるのは「家での朝食」だと知ってました?
取材・文/石飛カノ 撮影/大嶋千尋 イラストレーション/竹田嘉文 取材協力/石川三知(管理栄養士、Office LAC-U) 料理/近藤幸子(管理栄養士、おいしい週末)
朝食の「5つのルール」
コンビニでパンを買って職場で食べる。これはNG。家で朝食を食べてこそ、カラダをリセットできるからだ。職場でのなんちゃって朝食はながら食べ。リズム作りの役に立たない。
目覚ましアラームを止めてから、あと5分、いやあと10分とベッドの中でモゾモゾやっているうちにタイムアップ。観念してトイレに行き顔を洗って歯を磨いて身支度するのに精一杯、遅刻するかしないかギリギリのタイミングで家を飛び出し、ああ間に合った今日もセーフ!
あのぅもしもし? それ完全にアウトです。だって一番肝心の朝ご飯が抜けているので。
何か深淵な理由があって朝食を抜いている場合は別として、ただ単に時間がない、面倒くさいから朝食を食べないという人は、即刻悔い改めてほしい。なぜなら朝食こそ、その日一日のパフォーマンスを決定し、動けるカラダにスイッチを入れる条件だから。
エネルギーチャージという側面だけではない。朝一発目に食べ物を口にすると、その刺激で大腸が蠕動運動を起こして便意に繫がる。朝食が日々習慣化すれば、ほとんどの場合、毎朝の排泄がするんとスムーズになる。
または、水分を摂ることで前日分の消化液をフラッシュできる。さらに糖質を摂ることで血糖値が、タンパク質を摂ることで体温が上昇し、脳が目覚め、カラダがアクティブな状態にシフトする。そう、朝食は寝ている自分とはまったく違う自分に変身するための仮面ライダーベルトなのだ。
見失いがちなペースを自分自身で立て直すのに最も手近で重要なツールが朝食。毎朝同じ時間にカラダとココロを平常状態に持っていくことで、マイペースは必ず取り戻せる。
1. 朝食ビギナーは飲み物からスタートせよ
2. タンパク質を取り入れ、カラダのスイッチをオン
3. 野菜または果物でビタミンを確保のこと
4. インスタント食を活用し、日替わりにすべし
5. 朝食は職場で食べるべからず
ストックしてバラエティ豊かに
朝から炊飯器を引っ張り出さずとも、パックご飯や冷凍うどん、パンなどがあれば主食は確保できる。フライパンを使わずとも茹で卵やサラダチキンがあればおかずも揃う。難題の野菜類も惣菜や冷凍野菜を活用すれば、手間いらず。
あとはバラエティ豊かなインスタントの汁物やドリンク類を常備しておけばまずまず完璧な朝食をお膳立てできる。
あると便利なストック食材は下のリストの通り。これを参考に主食、主菜、副菜、汁物などを取り揃えておけば、もう怖いものなし。あれこれストックするのが面倒という人もいるかもしれない。なら、いつ買うか? 前の晩、帰宅する前に通りかかるあのコンビニで入手できるでしょ?
あると便利なストック食材
1. 主食
パックご飯、冷凍うどん、シリアル、ロールパン、食パン
2. 主菜
ヨーグルト、ソーセージ、チーズ、豆腐、茹で卵、焼き鳥(缶詰) 、温泉卵、カニ風味かまぼこ、餃子、サラダチキン 、だし巻き卵、ちくわ 、生卵、ハンバーグ
3. 副菜
冷凍野菜、キムチ、きんぴら、トマト、サラダ、青ネギ、カット野菜、コーン、ひじき煮
4. 汁物
インスタント味噌汁、カップスープ、けんちん汁(レトルト)
5. ドリンク
果汁入り野菜ジュース、豆乳
6. その他
めんつゆ、マヨネーズ、カレールウ、はちみつ、ドライフルーツ、青海苔
平日朝のレシピ12
ストック食材は確かに便利。でも、買ってきたものを単体で食べるだけではなく、ひと手間加えた合わせ技を取り入れることで朝食のきちんと感はぐっと増す。
たとえば、ビギナーにおすすめの豆乳ジュース。合わせ技によって豆乳からはタンパク質、野菜ジュースからは糖質とビタミンを補給できる。
この手法を活用して、汁物や固形物の合わせ技にどんどんトライしていこう。工作気分が味わえるし、しかもかなりウマい。ひと皿で必要な栄養がカバーできるものもあれば、主食や副菜をプラスして完成するものもあり。その日の余裕っぷりに合わせて導入を。
1. 豆乳ジュース
固形物を口にするのがややハードという日に最適のドリンク。豆乳が加わることで、それなりに飲みごたえあり。
2. 贅沢シリアル
ドライフルーツからは食物繊維やカリウム、鉄、マグネシウムなどの各種ミネラルが補給できる。
3. 豆乳味噌汁+おにぎり
豆乳を利用して味噌汁にタンパク質をプラス。これだけでボリュームたっぷりの汁物に。
4. 具だくさんカップスープ+チーズトースト
溶けるチーズを乗せて焼いたトーストをプラスすれば立派な朝食。
5. スンドゥブチゲ風スープ+ご飯
ご飯とともにいただけば、いい感じの和朝食に。
6. きんぴらトースト+サラダ
余裕があれば、茹で卵、トマト、サラダとともに。タンパク質と野菜のビタミンをさらに底上げ。
7. 焼き鳥丼+浅漬け
箸休めの浅漬けなどを付け合わて、野菜補給を。
8. サラダうどん
これからのシーズンにぴったり。栄養価バツグンのひと皿。
9. 餃子スープ
主食は餃子の皮! 肉も野菜もたっぷりカバー。
10. サラダチキンサンド
カンタンなのに見た目もカラフル、食べでもあり。
11. だし巻き卵サンド
喫茶店のサンドイッチにも負けない、ジューシーな和風卵サンドを手軽に食卓に。
12. ちくわの磯辺チーズ焼き+おにぎり+筑前煮
こちらは主菜。さらに主食のおにぎり、副菜の惣菜筑前煮をプラスして。
週末ブランチにおすすめレシピ4
13. ロコモコ丼
ボリューミーなハンバーグに目玉焼きをトッピングした満腹朝食。日曜のブランチにどうぞ。
14. パンキッシュ
火を一切使わずに主食と主菜を一気に仕上げるアイデアレシピ。
15. ひじき煮の混ぜご飯 だし巻き卵乗せ
惣菜の副菜を利用すれば混ぜご飯のバリエーションはどえらく広がる。インスタント味噌汁などの汁物をプラスすると、なおよし。
16. カレーけんちんうどん
冷凍うどんとカレールウさえあれば、かなりハイレベルのカレーうどんが手作り可能になる。