【保存版】イザ!というときのギックリ腰対処法
突如やってくるぎっくり腰。「急性期」「安定期」の対処法を覚えておこう。いつ何時も自助努力が身を助くのだ。
取材・文/石飛カノ イラストレーション/安ヶ平正哉 取材協力・監修/平尾雄二郎(都立広尾病院整形外科医長) 参考資料/『図解 専門医が教えてくれる!腰痛を自分で治す!最新治療と予防法』
初出『Tarzan』No.780・2020年1月23日発売
突然のギクッとした痛み。どう対処する?
ときには救急車で整形外科病院に運び込まれることもあるという、ぎっくり腰患者。非特異的腰痛に分類される病名のつかない腰痛だが、その痛みたるや尋常レベルではないことも。
詳しい原因は分かっていないが、筋肉がミクロレベルで断裂する肉離れ、あるいは背骨を後部で繫ぎ留めている椎間関節の捻挫と考えられている。
放っておいても1〜2週間で治ることが多いが、ギクッとなったときの急性期の対処法、症状が落ち着いてきた安定期のカラダの動かし方を覚えておくと、いざというとき安心です。
急性期には「テンションを緩める」。
ぎっくり腰のほとんどは前屈みの姿勢で重いものを持ち上げたり、素早く動いたときなどに生じる。前屈みで腰背部の筋肉の微細な肉離れが起こるので、逆に腰にカーブを作ってテンションを緩めることが重要。
安定期には「寝方に注意」。
症状が落ち着いてきたら、できるだけ速やかに元の日常生活活動を行うことが痛みを長引かせないコツ。とはいえ、横になったり起きたりするときには注意が必要。腰に負担をかけない寝方、起き方の習得を。
・ベッドの上でできる対処法
- ベッドの端に座る。痛む側を下にしてカラダを倒したいので、右側が痛むときは右方向にカラダを倒せるよう枕をセット。
- 痛む側を下にしてゆっくりとベッドに横になる。枕に頭を乗せたら腰を捻らないようにして両足をベッドの上に乗せる。
- 両膝を曲げたまま、カラダを反転させて仰向けになる。ベッドから起き上がるときは逆の順番で動作を行う
・ふとんの上でできる対処法
- ふとんの上に両手と両膝をついた四つん這いの姿勢をとる。両腕でしっかり上半身の重さを支えながらお腹に力を入れる。
- 腰が痛む側の腕に少しずつ体重を乗せ、逆側の手はふとんから浮かせる。同時に痛みがない側の膝を少しずつ前に出す。
- 痛む側の肘、腰の順番でふとんにつけていき、最後は肩をつけてゆっくり横になる。腰を捻らないように。起きるときは逆の順番で。